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執筆者の写真Yoshie Ueno

本番での緊張



緊張を克服するためには、「身体的な面」と「精神的な面」の両方を分析していく必要があると思います。


ここでは、「身体的な面」から緊張を克服する方法をご紹介したいと思います。


緊張時、体にどのような変化が起きますか?

呼吸が浅くなったり、足が震えたり、口が乾いたり、人それぞれいろいろあると思います。


これらの中で、即演奏に影響してしまうのは呼吸の変化です。逆に考えれば、普段と同じような呼吸ができれば、緊張しても演奏が大きく崩れることは減ってきます。


緊張しても呼吸が乱れないために・・・・私が編み出したのは、意図的に呼吸が浅く苦しい状況を作り出して、それに慣れるという方法です。


①まずはフルートを置いて、その場でうさぎ跳び!(スクワットでも足踏みでもダッシュでも何でもいいです)

②心臓がドキドキ、息がハアハアしてきたら、すかさずフルートを持って曲の冒頭を吹いてみます。


→初めはボロボロになるはずです。しかし何度も繰り返していくと、「ここのブレスをしっかり取っておくとフレーズの最後まで吹けるな」「最初のブレスはこれぐらいゆっくり吸えばいいんだ」などと自分なりに対策が立てられるようになります。


そして本番を迎えてみてください。きっとこれまでよりは冷静に息をコントロールできているはずです。


私は、中学生のころ、コンクールの舞台上で口が乾いてしまうという現象に悩まされたことがあります。私はその時、レモンのタブレットを制服の胸ポケットに入れて、口が乾いてきたらそのタブレットのことをイメージするようにして克服しました。


また、足の震えは、舞台に出る前に念入りにストレッチをすることで緩和させられるように思います。「緊張は足元から」という言葉があります。舞台に出るギリギリまで、よく足の腱を伸ばしておくことをおススメします。


このように自分の緊張時の身体的パターンを把握して、冷静に一つずつ対策を練っていけば、少しずつ楽になっていくと思います。

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